聞こえる音と感じている音 | 聴覚にまつわる音のお話
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聞こえる音と感じている音

さて皆さんは、背後に近づく人の気配とか、自分が居る部屋の広さを普段から感じ取っていると思います。大抵は気にしていないと思いますが、これは五感で言うと、どれだと思いますか?

もちろん、このブログで取り上げるからには、答えは「聴覚」です。

それでは次の動画を見てみて下さい。
例によって音声はバイノーラル方式なので、ヘッドホンかイヤホンで聞いて下さい。
また、感度の高い録音なので、暗騒音(「サー」と聞こえる音)がうるさくないレベルまで音量を落として聞いて下さい。(エレベーター内の換気用ファンが回っている音は聞こえます)

動画はビル3階の踊り場からエレベーターに乗り、1階でエレベーターを下り、ビルの外に出るだけなのですが、目を閉じて音だけを聞いてみても開放空間と閉鎖空間を何となく感じ取ることが出来ると思います。(一度、目を閉じて聴いてみて下さい)

さて、下のグラフにある一番下のライン「最小可聴値」を見て下さい。
音の大きさの等感曲線
この最小可聴値より小さい音圧レベルの音は普通は聞き分けられません。しかし、気配とか雰囲気として感じ取っている領域が、この最小可聴値の下側に存在します。これはグラフの縦軸にあたる音圧レベル方向に対して、それから横軸にあたる周波数方向に対しても、感じ取る領域が存在します。

CDの音質に物足りなさを感じてスーパーCDが出来たのも、この感じ取る音の領域まで再現する為でした。
クラシックや生楽器、生演奏といった雰囲気にまで心を込めた音楽の場合、楽しめる再生機器やソースが少ないのは寂しいように思います。

もっとも「音を楽しむ」と書いて音楽と読むので、再生機器の音質に関係なく楽しめる音楽は、それだけで良い音楽だと言えます。
例えば2008年の紅白歌合戦における秋川雅史さんの「千の風になって」には、多くの方が感動したと思います。しかし、はっきり言ってテレビの音質は決して良くないです。それでも多くの人が感動したのは、音楽の感動は音質とは関係無いからです。

補聴器や集音器の音質にこだわりを持つ我々としては複雑な思いですが…





集音器の無料試聴:アドフォクス

at 16:06, adphox blog team, 聴覚

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