ゲレンデの放送と町内放送と時間遅延 | 聴覚にまつわる音のお話
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ゲレンデの放送と町内放送と時間遅延

夏バテしそうな暑い毎日に、ここらで話題だけでも涼しい話をしたいものです。そして夏に涼しい話と言えば、怖い話が定番ですね。
しかし御免なさい、今回は冬のお話です。そして冬といえばスキーの話です。
(怖い話を期待された方はこちらをどうぞ → こわぁ〜い話
…BME-200を使用して効果音が収録されています)

スキー場に行くと松任谷由美や広瀬香美などの定番曲が雰囲気を盛り上げてくれます。同じ曲を何回も聞くと正直なところ飽きますが、一年ぶりとか久しぶりに聞くと、スキー場に来たという実感が沸くから面白いものです。

スキー場とリフトの画像

スキー場を思い出して頂きたいのですが、ゲレンデには幾つもスピーカーがあり、それぞれ距離が異なるので時間差を伴って耳に届きます。
このように複数のスピーカーから少しだけ時間がずれて同じ音が聞こえる場面で、音の聞き取りに戸惑いを覚えた経験が無いでしょうか?

今は夏なので残念ながらスキー場の動画は録ってこれませんでしたが、同じように時間遅れが分かり易い町内放送(正式名称は「防災行政無線放送」)を収録して来ましたので、ご覧下さい。

※ バイノーラル録音なので、イヤホンやヘッドホンで試聴して下さい

実際に町内放送の音は聞き取り難いという印象が多いことと思います。このように人間の脳には少しだけ遅れて同じ音が入ると惑わされ易いという特徴があり、同じような原因で体育館とか、反響の多い部屋でも聞き取りが悪くなります。

このような場所では残念ながら、補聴器や集音器を使用しても聞き取りは改善されません。基本的に生の耳で聞き取り難い場所は、補聴器を使用しても聞き取り難いものです。
(ここを改善しようとすると他の場面で使い難くなるデメリットが生じるものなので、生の耳以上の聞き取りは求めず、同程度の聞き取りを目指す方が良いでしょう)

絨毯など吸音材を使用して音響特性を改善すると、生の耳にも聞き取り易くなるので、苦情の多い施設関係者は検討して頂ければと思います。


ただし、決して同じ音が遅延するのが悪い訳ではなく、積極的に利用している例もあります。

オーケストラの画像

音楽では輪唱という音楽的技法を始め、エコーやディレイというエフェクター等でも意図的にこれを利用して、より気持ちの良い音を作り上げています。また、全く反響しない部屋で聞く音楽は意外と味気ないもので、部屋の反響を調節すると音楽をより楽しめる環境になります。ここらへん、音楽における時間遅延の利用も奥深く面白いものです。

それでは、そんなこんなで町内放送を聞いたときに少しでも涼を感じるようになれば幸いです。
せめて頭の中は涼しく、夏バテしないで乗り切りましょう。




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at 11:01, adphox blog team, 聴覚

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