食欲の秋には動画変換と暗騒音 | 聴覚にまつわる音のお話
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食欲の秋には動画変換と暗騒音

秋になりました。食欲の秋ということで、皆さん食事は楽しまれているでしょうか。
特にこの季節は果物が美味しいですね。

夏の間に日の光を浴びて育った果物は、この季節になると味と香りで私達を楽しませてくれます。
果物や野菜、その他、自然から生まれる食材は主要な成分以外にも、少量ずつではあるけれども雑多な栄養素を含み、体のバランスを整えてくれます。
主要な成分は勿論、その他の雑多な成分も健康には必要なものです。

動画圧縮編 キウイフルーツの画像

さて、音楽にもこの「雑多な成分」が存在します。雰囲気などを表現する暗騒音がこれに相当します。
特に分かり易いのが、打ち込み系の音楽やパート毎に録音して編集された音楽に、演出として生録の効果音が入った時です。

曲を聴いていたときに、それまで音楽が屋内のような音の空間で聴こえていたのが、急に屋外の広がった空間に連れ出されたような感覚を覚えた事が無いでしょうか?
例えば街の雑踏、雨が降る音、雷の音などといった効果音が入った時です。

ここには暗騒音と呼ばれる、音量が小さくて普段は聞こえないレベルの音が入っています。
録音した音を音量を上げて聞くと、暗騒音はホワイトノイズのように聞こえます。これは空間の影響を受けた空気の動きが音として入っており、こういった録音素材を利用すると録音した場所の空間が再現されます。

しかしこの暗騒音は扱いが少しばかり面倒で、下手するとただの雑音の原因になることがあります。実は当ブログを開始する際に、動画をアップすると暗騒音が雑音の原因になる現象に手を焼きました。


以下の二つの動画を聞き比べてみてください。
山村近くの山中で、風が左から右に吹き抜けて行くだけの動画ですが、失敗例では、風が吹き抜ける音が妙な音に変化しています。



失敗例の方では風の音が扇風機を通して聞いたときのように細かく途切れ途切れになったような、妙な音に聞こえないでしょうか。
何の気なしに聞くと違いが分からないかもしれませんが、ほとんどの方に聞き分けられる筈です。分からない場合には、風の音が大きくなる20〜30秒あたりを、少し音量を上げて、そして少しばかり本気を出して聞き比べてみて下さい。

この現象は、動画ファイルをブログにアップした際に再度エンコードされてしまった為、音声に対して余計なデジタル圧縮が施された事が原因です。
失敗例と正常例を比べると、ビデオフォーマットは以下のように変換されています。

(失敗例) ビデオカメラ(MP4形式) > 編集用(avi形式) > アップ用に圧縮(mpeg形式,1400Kbps) > 600kbps以下に再エンコードされてしまう

(正常例) ビデオカメラ(MP4形式) > 編集用(avi形式) > アップ用に圧縮(mp4形式,600kbps以下)※ > 再エンコードされないで済む
※ アップ用に圧縮する際にニコエンコというソフトを使用しました。

結局のところ、動画サイトにアップする際に再エンコードされない設定で動画をエンコードしておくことで、再エンコードされないで済むようになりました。


動画変換編 雨の写真

本当は最初のビデオカメラで録画する際に、音声がデジタル圧縮されるMP4形式ではなく、無圧縮のリニアPCMで音声を録りたいのですが…と思っていたら、嬉しい新製品情報がありました。

ZOOM Handy Video Recorder Q3HD

この製品、一番の注目点はライン入力がある事です。
実はリニアPCM自体は昨年発売されたQ3で可能だったのですが、Q3には音声入力が無かったのでバイノーラルマイクを接続できず、バイノーラル録音が出来なかったのです。
しかしQ3HDになってLINE入力が追加されました。これならば、あとは電源(マイクアンプ)を用意すればリニアPCMによるバイノーラル録音の動画が録れる筈です。
音展でも展示するようなので、これは楽しみです。

今までは無圧縮のリニアPCMで録音出来る手軽なビデオカメラが無く、リニアPCMで録画したい場合には古い8mmビデオカメラや、別にICレコーダーを用意して録音していました。
しかし、8mmビデオカメラはAGCが入るので定位に違和感を覚える時があり、そして何よりもPCへの取り込み(キャプチャー)作業に手間がかかります。ICレコーダーは編集の際に画像とタイミングを合わせるのが非常に面倒で、ただでさえ忙しいのに、とてもじゃないがやってられない作業でした。

Q3HDの発売は11月下旬との事。美味しい果物でも食べながら待つことにしましょう。
くれぐれも冬眠できるほど食べ過ぎないよう、皆さんもご注意下さい。



2010/10/29 11:45 追加
(補足) 動画を聞き比べるポイント 〜 音の広がり 〜
音色を聞き分けようとすると分かり難いです。音の広がりを聞き比べてみて下さい。
奥行き方向に風を追いかけて聞くと、正常例の方が遠くまで聞き取れ、失敗例の方は手前までしか聞き取れない筈です。





バイノーラルマイク:BME-200
集音器の無料試聴:アドフォクス
JUGEMテーマ:映像制作
 

 

at 11:39, adphox blog team, ビデオ撮影

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